クリスティアン・トマジウス
トマジウスの自伝によれば、大学に入学した当初は、どの上位学部(神学、医学、法学)に進むかを決めておらず、哲学の勉強に励んでいた[1]。彼が初めて法学に興味を抱いたのは、彼の父ヤーコプ・トマジウスがフーゴー・グロチウス(Hugo Grotius , 1583年 – 1645年)の『戦争と平和の法』De jure belli ac pacis. (1625年)について講義しているのを聴講したときである[2]。グロチウスの理論の流麗さに驚かされたトマジウスは、法学者カスパル・ジーグラー(Kaspar Ziegler , 1621年 – 1690年)と神学者ヨハン・アダム・オシアンダー(Johann Adam Osiander , 1622年ー1697年)らの[3]、『戦争と平和の法』に関する註釈書を携えて研究した[4]。